わたしはあんまり感情を表に出さない。
友達にもわたしは怒らないし、悲しまない、でも楽しみもしない、ポーカーフェイスだと言われたことがある。
そうしてるつもりはないけど、いつからかそうなっていたんだと思う。
そしてどんどん自分が何を考えているのかも分からなくなって空っぽの人間になった。
多分きっかけは親の離婚だと思う。それを言い訳にするつもりはないけど。
もともと両親の仲が良いと思ったことはなく、思い出も特にないし覚えていない。
父親は典型的な「仕事が忙しくて家にいない人」だった。
父親が家にいるときはよく両親が口論していたのをリビングが真下だったこともあり2階の自分の部屋の床に耳を当てて聞いていた。
中学2年の時に引っ越した。
私は中学から私立の学校に通っていて、兄がちょうど高校に入学するタイミングでアクセスの良い場所への引っ越しだったと思う。
またこれから新天地で家族をやり直す、といったところだったのだと思うけど、上手くはいかずそれから程なくして父親はいなくなった。
父親がいなくなった時の前後のこともあまり記憶にない。
最後に言葉を交わしたかも定かでない。
それからまあよくある厨二病が始まったのかどこか性格が捻じ曲がったのかもしれない。
それでも高校まではいわゆる優等生っぽくしていた。
特待生として中高と入学して、真面目じゃないけど勉強はできる奴をやっていた。
周りの目もあるしなんとなく聞こえの良い大学に行っとかないといけない。
けど母親の元は離れたい。
別に母親と特別仲が良かったわけではないし、悪かったわけでもない。
でもこの窮屈な生活が嫌だったので寮生活ができる大学に行った。
中高と私立の高い学費のとこに行っていたので、離婚してお金がなくなっていたと思う。
そんな状態で大学にお金を払ってもらうのも申し訳なかったから、レベル的にも悪くない学費の安い県立の大学にした。
そこからは自由にやっていた。
大学を卒業後は結婚式場に就職した。
親の離婚で結婚に対する疑問があったけど、
当時付き合っていた彼氏もいていつか結婚するかもしれないという思いもあり、
結婚式場への就職が何か自分への助けになるかもしれないとも思った。
でもその逆だった。
仕事は楽しかったけど結婚式をたくさん見たせいか、自分自身が結婚したいという気持ちは起きなくなった。
まだ若いからと思っていたけど、どんどんその気持ちは大きくなった。
結婚してもどうせ別れる。
そして5年勤めた結婚式場を辞めてフランスに行こうと思った。
明確な理由はないけどなぜか行ってみたかった。
そこからはフランス5ヶ月→日本10ヶ月→カナダ1年→日本11ヶ月→そして今またフランスになぜかいる。
なんでまたって言われるけど明確な理由はない。
ただ、親の元を離れたいというのが今でもあるのだと思う。
変に距離が近いと変に気を遣う。
知らない場所で距離をとっている方が落ち着く。
これが理由と言えば理由なのかもしれない。
これがわたしのこれまで。
今更自分を変えようとは思わないけど、空っぽな人生を前向きに生きていきます。